作成者の記録

05年12月25日 レシピページの閉鎖とHPの名称変更について
06年01月25日 国産強力粉の試作についてのまとめ・寒い時の話
06年02月07日 「パネトーネマザー粉末(製パン用)」と言う名称について
06年02月08日 イーストのレシピをアレンジすることについて
06年02月13日 新レシピ「酵母仕立てのプレーンシフォン」配布開始
06年02月25日 冷蔵庫で寝かせる中種法の誕生秘話
06年03月08日 カフェモカ・サバラン配布開始
06年03月23日 パンの食べごろについて
06年04月01日 レシピファイル「A-14スィートバルーン」配布開始について
06年04月03日 スチロールボックスと、オーブンレンジの発酵機能について
06年07月12日 低塩低蛋白パン配布開始について
06年09月30日 「パラタ・ナン」配布開始について
06年12月10日 「春よ恋試作例」配布開始について
07年1月16日「キタノカオリ試作例」配布開始について
07年02月02日 国産パン用粉の試作を終えて
07年02月04日 卵の話
07年02月19日 レシピファイル「J-1マルチシリアル試作例」配布開始について
07年03月04日 「レシピを自分でアレンジしたい方へ」というページの新設について
07年03月22日 レシピファイル「A-16ライ麦40%のパン」配布開始について
07年04月20日 レシピファイル「J-2 クグロフ型で焼く酵母のリングケーキ」配布開始について
07年06月22日 レシピファイル「A-17グレーズドーナッツ」配布開始について
07年10月29日 近況報告
07年11月06日 レシピファイル「A-18旨みエピ」配布開始について
07年12月02日 国産小麦のファイルの変更に取り掛かりました
07年12月20日 07年12月購入分国産小麦の試作ファイル配布開始について
08年02月02日 近況報告
08年02月22日 レシピファイル「J-3レイヤードロール」配布開始について
08年02月29日 「パン作りのいろいろな話」の一部変更について
08年04月16日 レシピ初めて物語(?)
08年04月25日 新しいフードプロセッサーを買いました。
08年05月30日 フードプロセッサー専用レシピ「ポテトロール」配布開始について
08年06月18日 国産小麦試作ファイル「ゆきちから試作例」配布開始について
08年07月02日 フードプロセッサー専用レシピ「ポテトパン&ポテトフォカッチャ」配布開始について
08年07月10日 「小麦粉ガイド」の一部変更について
08年10月17日 近況報告
08年11月20日 「太白ゴマ油を使うパン」配布開始について


05年12月25日
レシピの一般公開をやめて、配布制にしました。

3年半ほど前、私が酵母のホームページを始めた頃は、まったく知名度が
なかったために「パネトーネ」という名前すら覚えてもらえず、「パネトーン」
「パントーネ」と間違える人も多いような状態でした。
そんな「パネトーネマザー粉末(製パン用)」も、現在では、ずいぶん多くの人
に知っていただけるようになりました。

しかし、有名になるにしたがい、類似名の商品との混同も多く見られるよう
になりました。

類似名の商品の中には、「パネトーネマザー粉末(製パン用)」とはまったく
違う特徴や作り方を説明されているものもあります。

違う商品なので説明が違ってもおかしくはないのですが、「パネトーネマザ
ー粉末(製パン用)」の特徴と類似名の商品の特徴を混同されるようになり、
「酵母の特徴や作り方が誤解される。」という現象が起きています。

今までのようにホームページを完全にオープンにして、どなたにでもレシピ
を自由に見ていただけるのであれば、これほど理想的なことはありません。
しかし、オープンにしすぎることにより、類似商品と混同してリンクを貼る方
が増えて、それが類似商品との混同を招き、それぞれの酵母について誤解
を招くという状況になっていると思われます。
 
「パネトーネマザー粉末(製パン用)の使い方を正しく知ってほしい。」という事
でオープンに公開していた事により、逆に類似商品との混同を招く結果と
なってしまいました。
類似商品については以前より記載してあったのですが、ページに気がつか
ない方も多かったのか、記載しても効果はあまりなかったようです。

そこで、類似商品との混同を防ぐために、やむを得ずレシピページを閉じる
事にしました。

今後「パネトーネマザー粉末(製パン用)」ユーザー様には、ご面倒をおかけ
しますが、必要なレシピのファイルを添付ファイル形式でお送りする事で対
応させていただこうと思っています。(レシピのカタログ参照)

「パネトーネマザー粉末(製パン用)」をご使用のお客様にはご面倒をおかけ
して申し訳ないのですが、なにとぞご理解とご協力の程お願い致します。

今後、もっと良い方法があれば、このやり方を変える可能性もありますが、
しばらくはこの形式で対応させていただきたいと考えております。

また、「パネトーネマザー」とついた類似商品との混同を防ぐため、「パネト
ーネマザーのお部屋。」という名称をやめて、「ぱねぱんクラブ」という新たな
名称に変更させていただきました。


06年01月20日
とりあえず、国産小麦の試作が一段落しました。
ここ何年か、1年おきに何種類かの国産小麦の試作を行っています。
それぞれ「新物」に変わる時期が違うので、「いつ試作を行ったらよいか。」
というのは悩むところですが、「はるゆたか(ブレンドではない)」は毎年5月〜
7月位に欠品し、11月〜翌1月位の時期に新物を販売される事が多かった
ので、1月か2月位に試作を行うようにしています。
とりあえず今回は、南部小麦を含む4種類の粉について簡単な試作を行い
ました。
「パネトーネマザー粉末(製パン用)」で国産小麦を使ってパンを焼きたい方
は、試作ファイルを請求してください。

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さて、最近はすごく寒いです。室温も低く材料の温度も下がっているので、
レシピに書いてある発酵時間をとってもパンが充分膨らまない場合があり
ます。
レシピにも「時間はあくまでも目安」と記載してありますが、室温や材料の
温度が低くなる時期は、特に時間よりも膨らみ方を優先させてください。
充分発酵していないのに「時間が経ったから」といって作業を進めてしまう
と、発酵不足でうまく膨らまなくなる可能性があります。


06年02月07日
今回は「パネトーネマザー粉末(製パン用)」という名前の意味について、お
話しします。

「パネトーネマザー」の「マザー」は、「酵母種」という様な意味を持っていま
す。(少し大きな英和辞典で「mother」を調べると、「酵母」と言う意味も記載
されています。)日本語で「酵母」に「母」という文字を使うのと同じです。
もちろん、私が勝手に名づけたのではなく、「パネトーネ酵母(生種)」が、
もともと「パネトーネマザー」「マザースポンジ」と呼ばれているのです。
(酵母についての詳しい事は酵母の説明参照)

つまり、「パネトーネマザー粉末(製パン用)」という名前は、「パネトーネ
いうパンを作るために使っている酵母種粉末にして、製パン用にイースト
を添加したもの」という、製品そのままの名前になっています。
(多くの方が「パネトーネマザー粉末(製パン用)」を「パネトーネマザー」と略
して呼んでくださっているのですが、「パネトーネマザー」とだけいうと、厳密
には生種のことを指します。)

私はこの「マザー」という表現が好きです。
通常、酵母を指す時に使われる「イースト」「フェルメント」という「菌のカテゴ
リー」的な呼び方よりも、「パネトーネマザー粉末(製パン用)」で作ったパン
の、お母さんのやさしさのような穏やかな味わいをよく表していると思うから
です。

しかし、「マザー」が「酵母種」という意味だという事は、なかなか浸透しない
のが現状です。

最近ではHPやブログで「パネトーネマザー粉末(製パン用)」の事を紹介し
て下さる方も増えたのですが、中には「パネトーネマザー酵母」「パネトーネ
マザー種」という様な、表記をされている場合があります。
「マザー」自体に「酵母種」と言うような意味があるため、上記のような呼び
方は、通常ではしません。「酵母種」と言う言葉が重複してしまうからです。

わかりにくいことなので、個人のHPやブログで間違っていても少しも恥ずか
しい事ではありませんが、「パネトーネマザー」の「マザー」は、「酵母」という
意味であるという事も、少しずつ知られる様になってくるとうれしいと思って
います。
※文章がわかりにくかったため、一部文章を訂正しました。(07年6月19日)


06年02月08日
HPやブログに「パネトーネマザー粉末(製パン用)」の事を書き込んでくださ
る方の中には、「イーストの2倍使ったらうまく行きました。」「イーストの5倍で
うまく行きました。」といった書き込みをなさっている方もいらっしゃいます。

それらを読んで、「いったいどれを信じたらよいの?」と戸惑われている方も
いらっしゃると思います。どうしてこんなにばらばらな記載があるのかを今回
は説明させていただきます。

意識して気がついていらっしゃる方は少ないと思うのですが、実はイースト
のレシピは十人十色・千差万別。同じ「食パンレシピ」と言っても、レシピを
作った人によってかなり違う場合があります。
食パンレシピの場合、充分に発酵時間を取れるのであれば、ドライイースト
の量はベーカーズパーセントで1%程度が目安。(強力粉100gとすると、ドラ
イイースト1g程度)
しかし、特に発酵時間を短縮して作るタイプのレシピの場合、イーストが発
酵力をつける時間を充分とれないので、その分イーストの量を増やす事で
発酵力をカバーする場合があります。

ですから、同じ「食パンレシピ」であっても、ドライイーストの量が1%のレシピ
もあれば、3%(電子レンジパンなどの発酵時間を極端に短くしたもの)近い
レシピもあります。
ドライイーストが少ないレシピと多いレシピでは、実に3倍近くもの開きがあ
ります。(ちょっとびっくりしますよね?)

「イーストのレシピの2倍で大丈夫だった。」と言う方もいれば、「イーストの5
倍で大丈夫だった。」と言う方もいらっしゃるのは、もともと参考にしたレシピ
のドライイーストの分量が違う可能性が高いです。
あるいは、「イースト」と書かれているものが、「生イースト」なのか、「ドライイ
ースト」なのかでも、大きく変わってきます。
(ドライイーストを生イーストに置き換える場合、一般的には、ドライイーストの
約2倍の量の生イーストに置き換えるといわれます。)

酵母は量が少ないとふくらみが悪くなりますが、「たくさん入れておけば間
違いがない。」と言うものでもなく、多すぎると酵母臭がきつくなります。

例えば、もともとドライイーストが3%近く入っているレシピを参考にして、その
5倍「パネトーネマザー粉末(製パン用)」を入れると、100gの粉に対して15g
もの酵母を入れることになってしまいます。これは、私が紹介している中で
もっとも酵母の量が多いパネトーネ(約8%使用)のさらに倍近い量です。(!)
非常に酵母の臭いがきついパンになってしまうと思われますし、必要な水
分量も変わります。
逆に、もともとドライイーストが1%程度入っているレシピを参考にして、その
2倍「パネトーネマザー粉末(製パン用)」を入れると、酵母の量は100gの粉
に対してわずか2g(私の食パンレシピでは、粉100gに対して4.5g程度使用し
ています。)…「パンができない。」という事はないかもしれませんが、酵母
の量が少なすぎるため、発酵力も弱く、発酵させるのに非常に時間が
かかってしまうし、ふくらみの悪いパンになると思われます。

「イーストの2倍使ったらうまく行きました。」「イーストの5倍でうまく行きまし
た。」…というのは、実際に作ってうまくいった率直な感想だと思いますが、
「どのイーストのレシピでも酵母を2倍にすればうまく行くのか。」「どのイース
トのレシピでも酵母を5倍にすればうまく行くのか。」…というと、それは非常
に難しいことだと思います。
元のレシピがどういう分量のレシピかによって、どうアレンジしたらいいかは
大きく異なります。

ていただいているように、「パネトーネマザー粉末(製パン用)」は、組み合わ
せる材料によっては味を消してしまったり、材料のエグミを引き出してしまう
場合もあります。
イーストのレシピを応用して、パンとしての形は問題なく作る事ができたとし
ても、「入れた材料の味がしなかった。」「ドライイーストのパンとは味のバラ
ンスが変わってしまった。」という事が起きる場合があります。

こちらのHPでイーストのレシピをアレンジすることをお勧めしないのは、そう
いったわけがあります。

特に初めて使う方は、ドライイーストやイーストのレシピをアレンジするので
はなく、「パネトーネマザー粉末(製パン用)」のレシピで作りましょう。


06年02月13日
レシピを配布制にして以来、初めての新レシピとなります。
新ジャンルのレシピ「酵母仕立てのプレーンシフォン」の配布を開始いたしま
した。ベーキングパウダーと「パネトーネマザー粉末(製パン用)」を併用する
レシピです。
「ええ?酵母とベーキングパウダーを一緒に使うの?」…と驚く方もいらっ
しゃると思うのですが、酵母とベーキングパウダーを一緒に使う事自体は、
珍しいことではありません。
私の蒸しまんじゅう(中華まん)生地は「パネトーネマザー粉末(製パン用)」
だけで作っていますが、中華まん生地のレシピの中には、イーストとベーキ
ングパウダーを併用するものもあるというのを聞いた事があります。

しかし、このレシピの場合は、別の意味でだいぶ特殊です。

生地の一部を発酵させてからケーキに使うという、今までにはない新しい
スタイルのレシピ。(聞いた事も見た事もないので、多分なかったでしょう。)

「パネトーネマザー粉末(製パン用)」は、発酵力を使ってふくらませるために
入れるのではなく、強すぎる卵の風味をやわらげるために使用しています。

「パネトーネマザー粉末(製パン用)」は他の酵母やイーストとはまったく違う
特徴を持っているのですが、それは一言ではうまく説明できません。
「グルテンの結合をよくする。」「材料の味を消したり、引き出したりする。」と
は言っても、その細かい特徴はなかなか理解していただく事が出来ない様
です。

「イーストと同じ様に扱える。」と思い込んでいる方もいらっしゃるようで、
それでうまくいかないケースも少なくはありません。(確かに、イーストと同じ
レシピでできる場合もありますが、どんなレシピでもイーストと同じに作る事
ができるわけではありません。)

そこで、他の酵母との違いをわかっていただくために、今回の「酵母仕立て
のプレーンシフォン」や「裏ワザパン」の様に、「パネトーネマザー粉末(製パ
ン用)」の特長を生かした、「他の酵母では絶対同じ様には作れないレシピ」
というのを考えてレシピを作ることがあります。

「裏ワザパン」は裏ワザパンでとても簡単にパンができる方法ですし、「酵母
仕立てのプレーンシフォン」は今までにない「すごーく普通」な味を作り出す
もので、どちらも何度も試作を行って作ったレシピではありますが、これらの
レシピはレシピとして紹介するためだけではなく、「こんな特徴もある。こん
な事も出来る酵母だと理解して欲しい。」と言う意味もあって作り出している
ことを理解していただけるとうれしいです。

ちなみに、レシピは何度も試作を行って確認をしているものですが、お菓子
についてはあんまり詳しくはありません。
レシピを作る範囲内での質問はわかると思いますが、詳しいことになると
お答えできない可能性があります。あらかじめご了承ください。


06年02月25日
私のレシピでは、他のレシピではあまり見かけない、非常に珍しい方法で
作るレシピがあります。それは、「(冷蔵庫で一晩寝かせる)中種法」。

パン作りにはいろいろな方法があり、パン種法(発酵まで終わった生地を
冷蔵庫に入れておいて、次の日の生地に入れる。)や低温発酵、中種一つ
とっても、非常にゆるいタイプのものからそうでないものまで、多くの方法が
あります。
その中でも、「中種を冷蔵庫に入れる。」というのは、非常に珍しい方法だと
思います。(私が知る限り、他の酵母のレシピでは見た事がありません。)

私が「パネトーネマザー粉末(製パン用)」とであったのは、2001年の秋頃。
当事私が働いていたパン屋さんに、サンプルとして酵母が送られてきた事
がきっかけでした。

当事の酵母は現在のように粉末ではなく、パネトーネ酵母の塊が1mm〜
1.5mm程度の硬い結晶の粒になっている状態でした。一緒に送られてきた
レシピは「食パン(ストレート法)」「食パン(中種法)」と「パネトーネ」の3種類。
(いづれも業務用レシピ)

「食パン(ストレート法)」を作ってみると、パネトーネ酵母の硬い粒がなか
なか溶けず、最終発酵時まで生地の中に粒を確認できました。
焼きあがったパンの中に粒が残ったわけではないのですが、パンの表面に
は粒の痕跡が残ってしまいました。

それでは…と、中種法(一般的な、室温で寝かせる方法)で試すと、時間が
かかりすぎました。室温(20〜25度程度?)で4時間寝かせるというレシピ
だったのですが、まず中種に4時間+生地発酵+ベンチタイム+成型発酵
…と、パンを作るのに6〜7時間かかってしまいます。
風味もよく、中種を発酵させている間にパネトーネ酵母の固まりはきれいに
なじんでなくなるものの、とにかく時間がかかりすぎました。

そこで、目をつけたのが、一緒に送られてきた「パネトーネ」のレシピ。
「パネトーネ」のレシピは生地を捏ねてから冷蔵庫で寝かせるものだったの
ですが、「生地を冷蔵庫で寝かせる方法があるのだから、中種を冷蔵庫で
寝かせてもいいはず。」と思い立ち、とにかく実験してみることにしました。

「だめでもともと。」でやってみたのですが、一晩寝かせている間に酵母の
硬い結晶が水分を吸い込んで溶けやすくなり、そのあと捏ねる事で結晶が
生地に完全に溶け込み、問題なく作る事ができてしまいました。
一晩寝かせている間にグルテンの結合がよくなっていて、普通に作った
ものよりも生地も扱い易く、ストレート法よりも風味がよいと感じました。

それでも「冷蔵庫に入れると生地が硬くなるので捏ねる時に混ざりにくい。」
などの問題もあり、何度も実験を繰り返して「冷蔵庫用」に中種の水分を
微妙に調節して、現在のレシピに至っています。
(2002年5月頃に酵母についてのホームページを立ち上げていましたが、
当事は、「粒を充分溶かしてから捏ねないと、生地に粒が残る。」と言う理由
で、中種法のレシピしかだしていませんでした。)

2002年の秋頃、パネトーネ酵母の粒が現在の様に非常に細かい粉末状に
改良されて、ストレート法で作ってもパネトーネ酵母が溶け易く、風味豊か
なパンが手軽にできるようになりました。
(全てのレシピを試作しなおして、確認を行う作業をしました。)

そのときに、「ストレート法のほうが簡単で作りやすいから。」と言う理由で、
ストレート法に直してしまったレシピもずいぶんあります。
しかし、やはり「この味を出すには、どうしても一晩寝かせないとね。」という
レシピもあり、それは現在でも「中種法のレシピ」として残っています。

「(冷蔵庫で寝かせる)中種法」が生まれた原因は、もともとは「粒が残るか
ら。」というものでした。
もし、はじめから酵母がパウダー状だったら、「(冷蔵庫で寝かせる)中種法」
は生まれていなかったかもしれません。


06年03月08日
新しいレシピ、「カフェモカ・サバラン」の配布を開始しました。

私はサバランをほとんど食べたことがありません。あまり見かけないという
のもありますが、「昔食べた時、特に美味しいと感じなかった。」と言うのも
あります。でも、今回、「ココア生地に、カルアリキュールベースのシロップを
しみ込ませたサバラン食べたいな。」と思い立ち、作ってみました。

「本物のサバラン」の記憶が定かではないのに「自分が食べたいサバラン」
の味のイメージだけは鮮明にあり、「自分が食べたい味」に調節しながら
レシピや手順を変更していったので、多分「本物のサバラン」とは相当違う
作り方になっていると思います。

どうか、「これが本式のサバランの作り方だ。」と誤解はしないでください。

私が「パネトーネマザー粉末(製パン用)」とであった時には、業務用の簡単
なレシピしかなく、「せっかく美味しいパンができる酵母なのだから、もっと
多くの方に紹介したい。」という事でレシピを作り始めたわけですが、私が
最初にはじめてしまったために、私のやり方が「スタンダード」になってしま
いつつあります。
中には、私がもともとイーストのものだったレシピを「パネトーネマザー粉末
(製パン用)」の特徴にあわせて作り変えたレシピを見て、それをイーストで
作っている方もいらっしゃるようです。(?)

ただ、私のやり方はあくまでも「今野スタイル」です。

もちろん、レシピを作って紹介する以上、「パン作りのルール」についての
多少の知識はありますが、あえてその一部を無視してレシピを作っている
場合があります。
他の酵母やイーストとは違う「パネトーネマザー粉末(製パン用)」の特徴を
生かしてレシピを作ろうとしたり、本来プロが作るレシピを家庭で作るレシピ
に置き換える場合、「他の酵母にあわせて作られている理論」「プロが専用
機材と専門的な技術を使って美味しく焼くための理論」を守っていると、作り
やすいレシピを作る事が出来なくなってしまうからです。

そんなわけで、私のレシピの中には「冷蔵庫で寝かせる中種法」をはじめと
して、一般的にはかなり「型破り」なレシピもあるのですが、私のHPではじ
めて中種法を知った方が「中種とは冷蔵庫で寝かせるもの。」と勘違いして
いるケースもあるようで、ちょっと心配です。

もちろん、紹介しているレシピに関しては、試作を何回も行って確認している
ものですから、レシピに何か問題があるというわけではないのですが、
「(一般的なパンの作り方のルールから見て)正しいか。」と言われてしまう
と、「…ちょっと違うかも。」というレシピも少なくはないので、その辺は誤解
のないようにお願いいたします。


06年03月23日
パンは、どんなパンかによって食べごろが違います。

例えば、油脂や砂糖がほとんど入らないシンプルなパンの場合、焼きたて
が一番。油脂や砂糖が入らないフランスパンもそうなのですが、食べごろは
焼きたてから2〜3時間程度といわれます。
時間が経つと、パリッと香ばしく焼いた皮がしんなりとしてきて、油脂が入ら
ない分保湿力もないので、ぱさぱさして硬くなって美味しくなくなってきます。

また、蒸しまんじゅうも絶対蒸したてが美味しい!冷めたら蒸しなおせば
やわらかさが戻りますが、やはり蒸したては一味違います。
フォカッチャやピザなども、焼きたての熱々が美味しいレシピです。

「パンを焼く。」というとどうしてもイベント的なものになってしまい、「せっかく
手間をかけて作るのだから、たくさん焼いて翌日も食べられるようにしよう。」
と思ってしまいがちですが、焼きたてが美味しいパンは食べきれる分だけを
焼くことをお勧めします。

バターロール・菓子パン生地等の、卵がはいったり油脂が多めに入る柔ら
かいパンについては、焼き立てではなく、焼いてから5〜10分位経って、
少し粗熱がとれた位がお勧めです。

ソフトなパンは焼きあがってすぐには生地が安定していません。焼き立てを
ほおばると、せっかくふわふわに焼き上げたパンが、口の中でモチャっと
つぶれてしまいます。焼きたての香りに我慢できなくても、少しだけ待って
から食べた方が美味しいと思います。
バターロール等については、カスタードやソーセージなどの傷みやすい材料
を組み合わせない限り、焼いた翌日に温めなおしても美味しく食べる事が
出来ます。
翌日まで保存する場合、完全に粗熱が取れて常温になってから、乾燥しな
いようにビニール袋等に入れて保存しましょう。
粗熱が取れないうちにビニール袋等に入れてしまうと、パンからでた蒸気が
水滴になってビニール袋の中にたまり、パンをべちゃべちゃにしたり、傷み
やすくしてしまう場合があります。

それから、食パンについて。
これも、バターロールや菓子パンと同じで少し冷ました方が良いです。
そのままかぶりついて食べるものではないので、カットして食べる事になり
ますが、焼き立てをカットするとつぶれやすいからです。
また、一度に全部食べきってしまうのでなければ、完全に粗熱が取れて
からカットして、トーストして食べるのをお勧めします。
パンが熱いうちにカットしてしまうと、そこから水分がどんどん蒸発し、パン
の断面が干からびてしまうからです。

最後に、パネトーネやシュトーレンといった「油脂も卵も砂糖も多い生地」に
ついてですが、これらは1日経った位の方が、味がなじんで美味しいと思い
ます。

せっかく手間をかけて作るのですから、「パンの食べ頃」に合わせて、美味
しく食べられる時に食べてくださいね。


06年04月01日
新しいレシピファイル「A-14スィートバルーン」配布開始いたしました。
メロンパンタイプの菓子パンです。

メロンパンは通常「クッキー生地をパン生地の上にかぶせてから、乾燥した
場所で発酵させる。」という作り方をする事が多いのですが、「北欧パン」等
のように「パン生地を発酵させたあとに、パン生地の上に絞り出す。」という
レシピで作ってみました。

私は本来、特別な道具や容器を使うレシピはあまり作りません。
道具をたくさん揃えなくては作れないのでは、初心者の方が作りにくいから
です。しかし、今回はあえて搾り出し袋と6mm丸口金、ケーキカップを使う
レシピにしました。
通常のメロンパン「クッキー生地をかぶせてから湿度の低い場所で発酵さ
せて焼成する。」というレシピの場合、「クッキー生地を分割して丸めて伸ば
して、パン生地にかぶせて丸めなおして、表面を湿らせてからグラニュー糖
をまぶして…。」と成型の手間が多い上、メロンパン以外のパンに応用しに
くいからです。
今回配布開始する搾り出しタイプのクッキー生地の場合、カップに入れた
生地の上にトッピングしたり、クリームを入れたパンの上にトッピングしたり
と、応用範囲が広く、成型時の失敗も少ないと思います。

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レシピを配布制にして、3月半ほど経ちました。
自由にレシピを見ることが出来なくなってご不便をおかけしておりますが、
個人的には「配布制にして良かったな。」と思うこともあります。

まず、請求の多いレシピと少ないレシピがあり、「どんなレシピが好まれて
いるか。」というのが、なんとなくわかった点。

ホームベーカリーレシピを請求される方も多いのですが、請求が一番多い
のは、手で捏ねるのが楽な「裏ワザレシピ」です。
「ホームベーカリーや捏ね機を使わないで手捏ねで作られている方、これ
からパン作りを始めたいという方が結構多いんだな。」と、わかりました。

もう一つは、レシピ請求のついでに気軽に質問して頂ける様になった点。
以前、レシピを普通に公開していたときは、「こんな質問をしたら恥ずかしい
かしら?」と遠慮なさったのか、なかなか質問していただけませんでした。
ネットでHPやブログを見ると「どうしたらうまく出来るのかしら?」と書かれて
いることも少なくないので、「一人で考え込まないで、気軽に質問して頂ける
といいのになあ。」と思っていましたから。

最近多くなっているのが「本はないのですか?」という質問です。

残念ながら「パネトーネマザー粉末(製パン用)」について、専門的に書か
れている本はありません。
「『パネトーネマザー粉末(製パン用)』について書かれた本が、まったくない
か。」というとそれも正確ではなく、他の酵母を紹介するついでに数ページ
程度、ごく簡単に紹介してくださっているものは数冊あるようです。
しかし、「パネトーネマザー粉末(製パン用)」だけを本格的に紹介している
ものは、おそらくありません。

「パネトーネマザー粉末(製パン用)」は、もともとベーカリー用に製造されて
いたものであり、酵母工業でも当初は家庭用に販売するつもりがありませ
んでした。(酵母工業でもスタッフが試作を行っておりますが、主に業務用を
中心とした試作のようで、現在も家庭用レシピの提供は行っていません。)

たまたま私がいたベーカリーにサンプルが送られてきて、「こんなに美味し
いパンができる酵母であれば、家でパンを焼く方も使いたいのでは?」と思
い立ち、独自に家庭用レシピを作って、ホームページで細々と紹介し始めた
のが始まりです。

それでも、「美味しいパンができる酵母」として口コミで評判が広がり、知ら
れるようになって来ました。

今の時代は企業が莫大な宣伝費をかけて、必死になって宣伝して商品を
販売している事がほとんどなので、普通なら発売と同時に専門の本も販売
されたりする所なのですが、製造元では「うちは良い商品を作るだけ。それ
をわかってくれる人に使ってもらえれば良い。」という感覚でいる様なので、
おそらく今後も宣伝費をたくさんかけて、大々的に宣伝するような事はない
と思います。

専門の本がないのは、こういったいきさつで酵母が広まっているからです。

将来的に酵母がもっと有名になってくれば、私以外にも本格的に研究を行
う方が出てきたり、「パネトーネマザー粉末(製パン用)についての本を出し
たい。」という出版社が出てくるんじゃないかと思いますが、現時点ではそこ
まで知名度が高い酵母ではないので、ちょっと難しいところです。

ただ、私が配布しているレシピファイルは、一般に販売されているイースト
パンの本にも負けないほど1つ1つの工程を写真つきで詳しく書いてあるつ
もりですし、質問にも丁寧にお答えしているので、本がなくても充分作る事
ができると思います。


06年04月03日
私のレシピでは、生地を発酵させるときに大きめのスチロールボックスを
使っています。
専用の「発酵機」も販売されていますが、数万円もして場所もとりそうなもの
なので、よほど頻繁にたくさんのパンを焼かない限り、ご家庭でそこまで
する必要はないと思います。
食パン(ストレート法)でもスチロールボックスを使っていますので、見てみ
てください。

入手方法についてですが、近所のスーパーか八百屋さんの裏口にあるゴミ
置き場に行って(ゴミと言っても、資源ゴミはきれいに整理されています。)、
気にいった大きさのスチロールボックスを見つけて、笑顔で「いただけませ
んか?」と言ってみると、たいていはタダでもらう事が出来ます。
魚屋さんのものはやめましょう。魚の生臭さが取れません。

私は、もらってきたスチロールボックスのふたに温度計が差し込めるくらい
の小さな穴を開けて、温度計を差込み、中の温度を把握しています。