小麦粉ガイド
 こちらでご紹介している粉の説明は、あくまでも「パネトーネマザー粉末(製パン用)」で試作・試食を
 行った上での個人的な見解です。
 「パネトーネマザー粉末(製パン用)」は他の酵母とは違う特徴の多い酵母ですから、「パネトーネマ
 ザー粉末(製パン用)」での試作結果が他の酵母でのパン作りに当てはまるとは限りません。
 あらかじめご了承下さい。

強力粉
スーパーカメリア・カメリア・レジャンデール・イーグル等の粉です。
このHPのレシピは、「小麦粉指定レシピ」を除き、強力粉はスーパーカメリア・
カメリア・イーグルを中心に試作を行っています。
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スーパーカメリアは吸水もよく扱いやすい粉です。特に、手で捏ねる場合は、この粉が捏ね
やすいと思います。
カメリアは私のレシピではスーパーカメリアと比べると若干生地が柔らかくなりますが、ひどく
扱いづらくなるほどではありません。でも、「柔らかいです。」と記載のある生地に関しては、初
心者はスーパーカメリアを使ったほうが無難です。
イーグルはカメリアとほぼ同じに扱えると思います。
レジャンデールの場合吸水が少なめな感じなので、「レジャンデール指定レシピ」以外は
レシピより3%程度水分をへらした方がいいでしょう。
例えば、HBレシピの食パンなら1斤で10g・1.5斤で15g位水分を減らすのが目安です。
それでも、粉の特徴の様で生地は若干柔らかいです。全粒粉が入っているので全粒粉の香り
もしますから菓子パン生地などよりも食パン系のパンを焼くのにお勧めです。軽い感じのパン
が焼けます。なお、若干粗い粒子の粉が混ざっているので、打ち粉には不向き。
レジャンデールでパンを焼く場合も、打ち粉用に別の強力粉も用意した方がよいでしょう。
ジャーミーイーグルは小麦胚芽が20%弱も入っている粉です。胚芽の香りが非常に強い粉
ですが、食べてみるとそれほどクセを感じません。ただ、小麦胚芽は独特の風味なので、好き
嫌いはあるかもしれません。小麦胚芽は美容(美白?)にいいといわれていますが、「普通の
小麦粉と小麦胚芽」という組み合わせで20%も混ぜてしまうとクセが強くなって食べにくいパン
になってしまうと思います。「胚芽をたくさん取りたいけど、胚芽をたくさん入れるとクセが強く
なって食べにくいのよね。」と思っていらっしゃる方は、一度この粉を試して見てください。「小麦
胚芽」というふくらまない成分が入っている分、他の強力粉に比べてほんの少しだけふくらみ
が少ないです。
ベルムーランの場合吸水が少なめな感じなので、レシピにもよりますが2〜3%程度水分
をへらした方がいいでしょう。スーパーカメリアやイーグルなどと同じレシピでも扱えないことは
ないのですが、水分を減らさないと、若干生地がゆるめになり、扱いにくかったり、だれ易くなっ
たりします。もともと菓子パン向けのパンで、口当たりの柔らかいパンが焼けます。
私のレシピの中には、口当たりを柔らかくするために薄力粉を「20〜30%」程度ブレンドする
レシピがあるのですが、もともと口当たりの柔らかいベルムーランにさらに薄力粉をブレンド
してしまうと、歯応えがなくなりすぎる可能性があるので、薄力粉をブレンドしているレシピに
使用する場合、ブレンドする薄力粉の割合を若干減らす必要があります。

最強力粉
ゴールデンヨット・スーパーキング・ローランド等の粉です。
小麦粉はグルテンの量などの基準で一般的には「強力粉」「中力粉」「薄力粉」
という分別をされていますが、実はひとくちに「強力粉」といっても、「最強力粉」
と呼ばれるランクの粉もあります。
HBでも扱う事ができる粉も多いですが、「パネトーネマザー粉末(製パン用)」で
焼くと、特にストレート法の場合は、粉によってはとんでもなく良くふくらむ場合
があるので、あらかじめ生地量を減らさないとふくらみすぎて焼成時に失敗して
しまう可能性もあります。その点に注意して下さい。
なお、私が試作した上記3種類の粉は、「ストレート法では非常によくふくらむ
が、中種法で作ると強力粉と同じ位のふくらみになる。」という傾向にあるよう
です。
ここで紹介している以外の最強力粉についてはわかりませんが、「パネトーネ
マザー粉末(製パン用)」で作る場合、「同じ粉でも作り方によってふくらみが変
わる。」という事もあると思ってください。
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ゴールデンヨットは私が使った「最強力粉」3種類の中では、ストレート法では最もふくらみま
した。軽い感じにふくらむ粉です。吸水が少なめな感じなので、スーパーカメリア・カメリアで作
っているレシピをゴールデンヨットに置き換える場合、レシピより2〜3%程度水分をへらした
方がいいでしょう。中種法でも強力粉よりはよくふくらみますが、ストレート法よりはふくらみが
少なくなるようです。また、ストレート法で作った場合と中種法で作った場合とでは食感が違っ
てきます。
スーパーキングローランドは、ゴールデンヨットほどではないのですが、ストレート法では
やはりよくふくらみます。
はまなすは、たんぱく量の多さから「最強力粉」に分類されますが、ふくらみは強力粉とほぼ
同じようでした。
スリーグッドはHBではなく手作りで扱った方が良い粉です。スーパーキング・ローランド等と
同様に非常によく膨らみます。中種法で作ると固くてごわごわした食感になるので、中種法で
使う事はお勧めしません。

フランスパン
専用粉
強力粉よりも若干タンパク量が少なめの小麦粉です。「準強力粉」とも呼ばれ
ます。当HPでは、あまり多くのレシピには使用していませんが、ベーグルに
リスドオルを使用しています。

薄力粉
このHPでは、パンに使う場合は主に「スーパーバイオレット」・「バイオレット」・
国産ブレンド薄力粉「ドルチェ」を使用しています。
パンに使う場合、薄力粉はグルテンが少ないため、ソフトな口当たりにしたい
菓子パン生地等にブレンドして使用される事が多いです。
このHPでは、強力粉に30%程度ブレンドして使用する事が多いのですが、30
%程度の配合の場合は、どの薄力粉を使っても大きな影響は出ないと思い
ます。
蒸しまんじゅう(薄力粉100%)には「スーパーバイオレット」を使用しています。

※ものすごく厳密に言うと、30%程度配合する場合でも粉によって若干違いは出ます。例え
 ば強力粉に、ドルチェ(タンパク量約8.3%)を混ぜた場合と、製菓用にタンパク量を抑えてあ
 るスーパーバイオレット(タンパク量約6%)を混ぜた場合とでは、タンパク量の多いドルチェ
 を混ぜたほうが微妙に良くふくらむような感じはします。

国産小麦に
ついて
「パネトーネマザー粉末(製パン用)」は「グルテンの結合を強化する。」という性
質がありますから、基本的には比較的グルテンが弱い国産小麦にも向いてい
るといえますが、国産小麦の中には「パネトーネマザー粉末(製パン用)」とあま
り相性が良くない粉もあります。
「パネトーネマザー粉末(製パン用)」は「材料を変化させる」という他の酵母・イ
ーストにはあまり見られない特徴をもっているため、粉の種類や成分(グルテ
ン、デンプン)の性質によっては「ドライイーストではうまく焼けるのに、『パネトー
ネマザー粉末(製パン用)』を使うとうまくふくらまない。」という事がおきてくるの
です。
また、「酵素」などを足している粉の場合、「ストレート法ではうまくふくらむが、
中種法(低温熟成)だとうまくふくらまない。」という事もおきます。(イーストで作
る事を前提として酵素を配合しているため、一晩置く中種法のレシピは向いて
いなかったりします。)

相性がいい粉であればとてもふっくらと焼ける場合もあるのですが、それぞれ
の粉によって水分量が違い(同じ「国産強力粉」という表示の粉であっても、加
水量が10%以上違う場合もあります。)、特にブレンド粉に関しては生産年度に
よってブレンドが変わったり欠品したりする事があるので、特に「パネトーネマザ
ー粉末(製パン用)」を使ってパンを焼く場合、パン作りに慣れていない初心者が
国産小麦を選んで自力で使いこなすのは少し難しいと思います。
(国産小麦を使う前にも、ご覧ください。)


=小麦粉指定レシピと、銘柄の違う粉の使用について=

 ちょっと話はそれますが、お米の話から。
 「もち米」も「うるち米(普通のお米)」も「タイ米」も同じ「お米」ですが、適した用途は異なります。

 もち米は赤飯やおこわ・お餅に、うるち米は普通に食べたりおにぎりやお寿司にも、タイ米はパラ
 パラした特長を生かしチャーハンやタイカレーなどに…「どのお米が一番優れている。」という事
 ではなく、「適した調理法が違う。」と言うものだと思います。

 「同じ米だから、おきかえたっていいだろう。」といって、もち米をカレーライスに使ったり、タイ米を
 おにぎりにしたり、もち米を寿司にする人はあまりいません。

 古くから米を主食としてきたの日本人にとっては、「料理によって米を使い分ける。」というのは
 ごく普通の事であり、「当たり前なので、あらためて考えた事もなかった。」という方がほとんど
 だと思います。

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 では、小麦粉はどうでしょう?

 レシピにもよりますが、多くて材料の90%近く(水分を除く)をしめる素材であり、「どんな粉を使
 用するか。」がパンの仕上がりに大きな影響を与えるのですが、「粉によって特徴や向いている
 パンが違う。」という事は、一般的にはあまり認識されていないようです。

 もちろん、パン作りのプロであるパン屋さんは、おいしいパンを作るために、「作りたいレシピに
 適した粉を選ぶ。」「それぞれの粉の特徴を生かせるように、粉に応じてレシピを変える。」という
 事を行っていますが、一般家庭でパンを作っている方の場合は、「同じ小麦粉なのだから、『強
 力粉』という記載が同じであれば、どれをどう使っても大差はない。」と考えている方も多いよう
 です。(ご家庭でパンを焼いている方の中でも、粉の特長を生かしてうまく使い分けている方も
 いらっしゃると思いますが。)

 実際には、用途が異なる「お米」と同様に、小麦粉によって向いているレシピが違ったり、レシピ
 によって向いている粉が違ったりするのですが、日本はもともと「パン食文化」があった国では
 ないので、お米に比べると小麦粉に対する関心が低いのは仕方がないのかもしれません。

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 「タイ米」でも「うるち米」でもおいしいチャーハンができますが、「タイ米」でおいしいお寿司を作る
 のは難しいと思います。
 「赤飯(もち米)」でも「うるち米」でも美味しいおにぎりができますが、もち米でカレーライスを食べ
 てもおいしくないと思います。

 それと同様に、小麦粉の場合も「多少特徴の違う粉を使用してもあまり問題がでないレシピ」と
 「特徴の違う粉を使用する事で、作りにくくなったり食感が悪くなったりするレシピ」があると、私
 は考えています。

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 私が作ったレシピの一部には、「小麦粉指定レシピ」と言うものがあります。
 「どうしてもその粉を使わないとイメージしている食感や味にならないから。」と言う理由があって、
 小麦粉の指定をしています。
 しかし、それ以外のレシピの場合でも、「試作している粉とは特徴が『大きく』異なる粉」を使用す
 れば、食感が悪くなったり作業性が悪くなったりする可能性がないとはいいきれません。(もち
 ろん、粉を変えてもうまく行くケースもありますが。)その点はあらかじめご了承ください。

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